エゾリスの会 非公式ブログ!

北海道帯広の環境系まちづくり団体「エゾリスの会」会員による非公式ブログ https://noken.hatenablog.com へ引っ越し

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エゾリスにはマダニやノミがついています【感染症】

最近、エゾリスに手渡しで餌をやったり、自分を登ってきたと喜んだり、写真をとるためにえらく接近する方がいます。
これは不衛生な行為です。エゾリスはほかの野生動物同様、人間にとって衛生的ではありません。
エキノコックスを理由に、キツネがいただけで捕獲して殺せという方が、北海道にはたくさんいます。しかしエゾリスも同じくらいの危険性はあります。
エゾリスにもマダニがついているからです。そればかりではなくシラミやノミなどたくさんの寄生する生物の巣になっています。帯広畜産大学の研究でも、一頭のリスから数頭から50頭ほどのノミが見つかっており、これらもリケッチアを媒介する可能性があります。

まず、リケッチア
http://www.naoru.com/rikettia.htm

発疹チフス
ツツガムシ病
Q熱
日本紅斑熱

また、回帰熱が最近北海道で初確認されました。

http://www.asahi.com/national/update/0904/TKY201309030608.html

「回帰熱は、マダニやシラミにかまれることで、体内に細菌が入り感染する。発熱や筋肉の痛み、全身のだるさなどの症状が現れ、抗菌薬で治療する。同省の担当者は「マダニが多く生息するやぶなどに入るときは、長袖、長ズボンを着用し肌を露出しないように」と話している。」

また、最近西日本で死者が相次いでいるマダニからの感染症 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
http://kanpoken.pref.yamaguchi.lg.jp/jyoho/page9/dani_1.html
その発見がだんだん北海道に近づいています。

潜伏期が長く初期なら薬で簡単に対処できるエキノコックスとは違い、
これらの感染症はすぐに対処しないと命を落とす可能性があります。

このブログで繰り返しとりあげてきたように餌付けそのものはリスには不要であり、人間の独りよがりに近いものです。野生動物とそのようなつながりを持つべきではありません。
http://d.hatena.ne.jp/noken/20120703
(はっきり言って最近の近づきすぎの餌付けはこの十勝毎日新聞の記事のせいだと思っております。怒りを感じるほどです。)

動物の方ばかりではなく、野生動物との接近は人間そのものも不幸にすることもあるのです。
繰り返しになりますが、あんなにキツネを嫌う十勝の人がなぜリスには触るのか?それは無知のなせる技なのです。
今すぐ餌付けはやめるべきと考えます。