野生動物に対する餌付けについて旭山動物園の提言紹介
北海道旭川市の旭山動物園では「人と野生生物の関わりを考える会」をつくり、
人と野生生物の間の適正な距離感・軋轢(あつれき)の少ない社会づくりと共存を求めて、
さまざまな活動を継続しています。
2009年のスズメのサルモネラ菌感染症について
http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/zoo/juui/sc02_vet34.html
2010年のスズメのサルモネラ菌感染症について
http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/zoo/juui/sc02_vet40.html
餌台のマナーを呼びかけるPDF(かわいいイラストです)
http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/zoo/juui/vetjpg/esayari-b.pdf
餌を与え続けることでスズメの定着性が強くなり、感染症が発生しやすいと言うことが述べられています。
このことは「なぜインフルエンザで学級閉鎖するのか」を考えればすぐ理解できることだと思います。
このとき「個人の庭」と「公園のような公共空間」は全く別物であることを認識するべきです。
不特定多数の方が訪れる場所では、このようなコントロールはできません。ですから、公園や河川では餌付けをしてはいけないのです。
2009年や10年のような小発生は「予兆」にすぎないと思います。大発生すれば、2005-2006年のように1500件という発生数を越えることも想定する必要があると思います。
(2003年の帯広でも、1件のお家で40件もの小鳥の死亡があったとエゾリスの会の会員の方に教えていただいたことがあります。その方は騒ぎになるのがイヤで死体を提供してくれなかったそうです。)
「冬はナンボでも餌をやってもイイ」と言う方がいますが、とんでもない迷信であると言えます。
そして、餌で高密度となったエゾリスにも“哺乳類の感染症”が当然存在します。
それはすでにブログで紹介したような、「人間に感染しうる」ものもあるのです。
そのとき皆さんは、エゾリスをキツネのような悪者に仕立て上げるのでしょうか?
エゾリスを過剰に増やし、近づいているのは人間なのに。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスが北海道のマダニより発見
http://d.hatena.ne.jp/noken/20140225