エゾリスの会 非公式ブログ!

北海道帯広の環境系まちづくり団体「エゾリスの会」会員による非公式ブログ https://noken.hatenablog.com へ引っ越し

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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスが北海道のマダニより発見

国立感染症研究所 2014年2月25日 23:16
<速報>重症熱性血小板減少症候群SFTS)ウイルスの国内分布調査結果(第二報)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/2014-02-19-09-27-24/2242-disease-based/sa/sfts/idsc/iasr-news/4428-pr4094.html

毎日新聞 2014年02月25日 15時08分
新種感染症:関東、東北、北海道のマダニから原因ウイルス
http://sp.mainichi.jp/select/news/20140225k0000e040227000c.html

基本情報
患者初確認 2013年1月 
患者確認地域 九州四国中国地方の13県
昨年12月までの1年間に西日本の12県で計40人の患者が報告され、うち13人が死亡
(データの性質上そのまま死亡率として計算することは早計)

症状など
SFTSはマダニに刺されることで発症し、高熱や倦怠(けんたい)感、腹痛、嘔吐(おうと)、下痢、意識障害、口の中や消化管の出血などの症状が出る。潜伏期間は6日〜2週間。特効薬はない。

厚生労働科学研究「SFTSの制圧に向けた総合的研究(研究代表者 倉田 毅)」において検査方法が開発された。
・マダニからのSFTSV遺伝子検出法
・動物のSFTSV抗体測定法 
分布する地方では、自然界での生活環が成立しているとみられている。野生生物では発症はしないが抗体ができるため、これも調査材料として用いることが出来る。

マダニの調査 (日本には47種類が分布)
調査地域:九州から北海道まで26自治
材料:動物についていない(待ち構えている)「植生マダニ」とシカに付着したマダニ(18種4,000匹以上)
結果:保有率は5〜15%程度(マダニの種類により違いがあった)

患者が報告されていない地域(三重、滋賀、京都、和歌山、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、栃木、群馬、岩手、宮城県北海道)でもウイルスが確認されたため、これを保有するマダニは国内に広く分布していると考えられる。

シカとイヌの調査
シカでは、前回の調査と併せて27自治体のうち17自治体で抗体を確認。
抗体陽性率は、0%から最大で90%と地域差が大きい。
北海道では確認されなかった。
SFTS患者発生地域およびその近隣地域で抗体陽性率が高い傾向が見られた。

イヌでは、検体が得られた地域(19自治体)のうち、患者が報告されていない自治体(三重、富山、岐阜県)でも抗体保有動物が存在した。一方、9自治体(沖縄、長崎、広島、滋賀、愛知、静岡、長野、新潟県、北海道)では陽性のイヌはみつからなかった。

※ マダニはエゾリスにもついています。

・・・・・・追記 2016.1205・・・・・・
*急にアクセスが上がっているので念のため。直ちにこれらの感染症の危険が生じたと見なしてはいません。しかし、噛まれると1/2くらいの確率ですごく腫れるそうです。今のところリスは攻撃のつもりで噛んでいるのではなく、「それ」を持っていこうとして咥えようとしたら指だった。ということのようです。北米大陸ではより大型のハイイロリスによる積極的な人への攻撃例はあるようです。

*野生動物に接触するとさまざまなリスクは増加します。もし将来、感染症によってエゾリスが害獣と見なされたとき、本当の責任者はだれでしょう? 申し上げたいのは、接触しなくていいものにわざわざ接触するような状況をつくっている者は、このような状況を俯瞰(ふかん)していますか?いませんよね。そして、いざというときに責任をとれますか?とれませんよね。ということです。野生動物と人間、お互いを不幸に導くようなこと(餌付け等)はやめて欲しいと思っています。