エゾリスの会 非公式ブログ!

北海道帯広の環境系まちづくり団体「エゾリスの会」会員による非公式ブログ https://noken.hatenablog.com へ引っ越し

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野生動物への餌付けをしないで下さい(帯広の森)

帯広の森」は自然を取り戻そうとしているところです。
野生生物のようすを基準に、自然の回復具合をはかっています。

ところが「帯広の森」随所で、不自然にエゾリスの密度が高い場所があります。
餌付けの痕跡も認められます。
これでは調査の信頼性が落ちますし、自然の重要な指標としてのエゾリスの価値も落ちます(もし「エゾリスなんか調べても、餌台の分布がわかるだけ」なら調べなくてもいいでしょうから)。
データの中から、どこまでが人為的な餌付けの影響なのか、完全に分離するのはとても困難です。

餌付けのない通常の管理の中でみられるエゾリスや他の動物の密度と、餌づけがある場合と著しい違い(特に多くなる場合)があったとすれば、その林分の管理の善し悪しを動物を持って評価することはむしろ間違いを招く可能性すらあります。

また、野生動物にみだりに餌をやらないということは自明のことであり、
当ブログでも再三、餌付けの不必要性や弊害についてエントリしているところです。
特に「帯広の森」ではより理想的であって欲しいと思います。
http://d.hatena.ne.jp/noken/20111210


北海道のHPでもそのようにアナウンスされています。(ここで書かれていることがすべてエゾリスに当てはまるとは考えていません)
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/sizenhome/ezukebousi.htm

最近では大規模なものに対しては一定の規制、指導ができるような条例も制定されています。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/tayousei/tayousei_top.htm
餌付けについて、社会でコントロールしていく方向性となりつつあります。

餌は動物にとって行動を決定する大きな要素です。
それを、何もモニタリングせずに、ただ漫然と大量の餌を垂れ流しにするのは無責任だと思います。
個人のお庭なら管理者は明確で何らかの管理も可能でしょう(特に鳥の場合、便所と食卓を同じにさせちゃってるということを理解できていない方が多いですが・・・)。
しかし、「帯広の森」は都市公園です。
そこに勝手に個人のものを設置することはできません。勝手に立てた餌台などについて(台など無くても餌は置けますが・・・)曖昧にしすぎると「何でもあり」になりかねない危機感を感じます。また、緑ヶ丘公園などで見られるように、不特定多数のひとが餌をやり、飽和状態を超えるリスを産みだし、交通事故に遭わせている状態には、一体誰が責任をとるのでしょう?
http://d.hatena.ne.jp/noken/20130614
餌をやる方は、まだ暖かい死体を拾ったことがないんでしょう!などと憎まれ口をききたくなります。

これまで以上の管理者(帯広市)によるアナウンスが必要なのではないか?と感じています。
重ねて申し上げますが、野生動物への餌付けはしないで下さい。