エゾリスの会 非公式ブログ!

北海道帯広の環境系まちづくり団体「エゾリスの会」会員による非公式ブログ https://noken.hatenablog.com へ引っ越し

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森はただの消費の対象ではない!

活動報告のまえに言っておくべきことがありました。 

・現場についたとたん、軽トラック1台分もの落ち葉を「帯広の森」の林床からかき集める方がおりました。
エゾリスの会の活動で、間伐材の利用法として試行しているほだ木からキノコが無断で捕られていました。刃物で切った跡がありました。
・今回のエゾリス調査の時だけでなく、随所で随時見られていますが、チョウセンゴヨウの果実の100個単位の残骸がありました。明らかに人間が種子だけ抜いて、あとは捨てたものでしょう。年間2〜3箇所見られます。

1「帯広の森」は都市公園法に基づく都市公園です。つまり、管理者の許可無き採取は他の納税者に対して詫びる必要がある行為だということです。

2「帯広の森」を育てるため、具体的に何らかの努力をされている方なのでしょうか?そういうことをせずに、一方的に美味しいとこだけいただいているのでしょうか?とくに後者だとすれば、時代遅れな行為でしょうし、とくに「帯広の森」についてはふさわしくない行為であろうを思います。「働かざるもの喰うべからず」。

3過去のチョウセンゴヨウの結実調査では、合計数が全林で1000前後でした。数百個の持ち去りがあるとすれば、馬鹿にならない割合です。この調査の正確性に大きな疑問符がついてしまいます。チョウセンゴヨウの結実数と、エゾリスの生息数の関係には謎が多いのですが、大量の果実の持ち去りが、エゾリス関係の調査の正確性に影響を与えているとすれば、無視出来ない問題でしょう。

4これはヒトの「欲」の問題です。何かが欲しければ、それ相応のリスクを背負うべきでしょう。それがいやで、自分だけちゃっかりいただこうという姿をあまりに頻繁に見せられてしまうと、不愉快になるのは自然な成り行きです。林業家ではありませんが、こちとら自分の寿命が尽きたあとも森が育って行くことを考えて世話をしているのです。

5自然との付き合い方=一方的に搾取。というのが十勝の人の自然観なのでしょうか? いままではそれでも良かったのでしょう。しかしそのままではこの先の「環境を無駄遣い出来ない」時代には適応出来ないように思えます。自分の欲とどう向き合うか「帯広の森」は問いかけているとも言えます。いままで見逃しがちだったそういうことを学ぶ場としても「帯広の森」の存在意義は大きいと思っています。