エゾリスの会 非公式ブログ!

北海道帯広の環境系まちづくり団体「エゾリスの会」会員による非公式ブログ https://noken.hatenablog.com へ引っ越し

         https://noken.hatenablog.com  へ引っ越ししました。

生活感の中に自然観が無い「帯広」

noken2013-03-18


「自然は愛でて大切にして学ぶ」「邪魔なら伐る」ほとんどそんな感覚しかもっていないこの街の自然観は豊かとは言えない。自然がかなり好きな人でも、そうなっている。ずいぶん単純な印象を受ける。

タイトルは「無い」よりも「貧しい」と表現したほうが適当かも知れない。

【自然】を状況によって無自覚に使い分けている。生き物が普通に住んでいる自然。そして、人工物も自然物も何も無い【空間】。この二つ。

後者はおもに本州の都会の人と話すときに使われている。帯広や十勝地方の多くはものすごい勢いで開拓されており、昭和20年代の帯広市街地とその周辺は、樹林の割合が 2%程度だったことがわかっている。その頃の状況を見て育った人は、自然も人工も無い空間が【自然】だと思っている。士幌の農業関係の若い人たちはそう断言した。

だから、多くの人は前者の自然、生き物が普通に暮らしている自然と折り合いを付けたり、それを上手く利用(抑制したり、かく乱したり)して暮らしていたいわゆる里山文化をもたない。やっつけてしまうか、邪魔じゃないとこならほっとく、それしか身につけていないのだ。

これは口で言ってわかるものではない。生活の中で実感しないと身に付かないだろう。正しく「帯広の森」に関わってほしい(そういう管理体制をつくってほしい)と願う理由はそこだ。